こぎん刺し
ブログを始めようと思ったきっかけは、「こぎん刺し」。
「こぎん刺し」って何かというと、青森発祥の刺繍だそうです。
麻で出来た着物が擦り切れないように&暖かくなるように、肩と背中の部分に糸を通したのが始まりだとか。
徐々に女性たちの美意識と工夫で模様も発達していって、「自分はこんなに綺麗な刺繍が出来ますよ!」と女性が器量のよさをアピールできるツールでもあったらしい。
※詳細は津軽こぎん刺しの歴史と模様|kogin.netをちぇけら。
こんな話を楽しそうにお話してくれる山端家昌さんが展示を開かれていたのでお邪魔してきました。
※「こぎんワールド~津軽こぎん刺し×デザインの研究~」
2016年10月4日~10月23日@浅草
※左上=刺繍の裏側、右上=刺繍の表
左下=刺繍がされた着物、右下=数字を刺すというアイディア…!これに感動した。
この展示を開催なさっていた家端さんは、
こぎん刺しのデザインのかっこよさに惹かれ、刺し子(刺繍)での活用は勿論、それ以外でもこぎん刺しを実現・活用出来ないかと取り組んでいらっしゃいます。
星野リゾート 界にある「津軽こぎんの間」のプロデュースも行われた方です。
刺し以外でこぎん刺しってなにさ? と思われた方。例えばこれ。
こぎん刺しのベースであるひし形の上半分を鏡の上に立て、鏡を通じて刺し子が完成するという展示。これはなんというか、発想がとても美しくて素敵でした。
この他にもこぎん刺しの柄を組み合わせていくパズルとか、
柄を分解して、分解したのを複数のガラスに落としていって、ガラスをずらして新しいデザインにしてみたり。…上手く表現できないので下記を見よ!笑
裏テーマが「分解と再構築」だったそうです。
そのため、こぎん刺しの着物や作品が多数展示されるだけはなく、
こぎん刺しの柄で切り取った時計とか、柄を拡大した展示とか、刺しじゃなく柄がプリントされたマフラー等が展示・販売されていてとても刺激的でした。
以前三越伊勢丹でもこぎん刺しをテーマに企画が組まれ、ファッションブランドのY’sやFIVE FOXesがこぎん刺し柄の服を売り出していたとか。
写真を見ましたがとてもかわいくて素敵でした…!
柄としては、北欧柄にも似ていますよね。
家端さん曰く、やはり類似の刺繍は世界各地にあるらしいです。
ウズベキスタンの人にも言われたとか。笑
発祥経緯もきっと似通っているんだろうなあ。それはそれでなんか、素敵だなあと思いました。(人類は同時多発的に同じ知能レベル・文化レベルに達するって本当なんだなあ。とも。)
なんといってもこの緻密な柄が、着物の縦糸の何本目に針をかけるか、だけで再現されていて、上下斜めなどには糸が動いていない状態で再現されているのが何とも。素敵すぎますね。そのおかげでリバーシブルで柄が楽しめるけれど、それも器量が良くなければ裏はきれいに出ないし、糸処理も綺麗にしなきゃだし…って思うと鳥肌ものです。
家端さんはデザインとしてもっとこぎん刺しを広めていきたい!とのことでしたが、リバーシブルコースターとか、麻のバックとかの方向で、刺し子のままもっともっと広がればいいのになー!
麻でなくても、セーターのおなか周りを温かい糸で刺したら見せ腹巻みたいになるし、
上手くやれたらリバーシブルになるんだよなあ、と考えると、にやにやしちゃいますな…!
展示は終わってしまいましたが、
記念日をさせるようになろうと思い、練習帳みたいなのが売ってたので買ってきたのでそれで学習しつつ
普段こぎん刺しのスクールも開かれているとのことなのでひそかにそれも検討しつつ
こぎん刺しかっよくない? すごくない? ってinstagramで写真あげまくってたら「はじめてしったけどかっこいい!」ってDragonAsh好きのフォロワーさんからコメント頂いてテンションすごくあがって、
「ああ、こういう、"よくない?!"って広めて「いいね」って言ってもらえるのがやっぱりすごくうれしいなあ!」てなって。いまにいたります。笑
広がればいいなあ。素敵なことが。