「蜷川実花 うつくしい日々」
ブログに書いてなかったトピックス4つくらいはあるんだけど、そのうちの一つ。
5月10日〜19日というシビアな会期で、原美術館で開かれていた蜷川実花さんの個展に行ってきました。
お父様が病気になり入院して亡くなった日前後の写真展で、
「ああ、これは本当にあったことで、本当に"日々"の延長の終わりがあったんだな」
という気持ちになって、とても、怖くなったのを覚えています。
それを狙ってだろうけど、なんでか、展示されていた女性向けの雑誌がとっても「日常」感があって、すごく印象的だった。
風景写真が本当にうつくしい、どこにでもある、本当にどこにでもある風景で。木々が綺麗で、無機質な街は無機質なままで。でも光がやわらかくて。
壁に時々入る文章が印象的に記されていて。
ああ、蜷川実花さんだなあ、と思わされた。艶やかじゃないけどこれもまぎれもない彼女だった。
切なく寂しく、でも、あたたかい気持ちになった。
それはきっと、悔いないと彼女が書いていたから。
今まで私は誰も失ったことがないけど、失う時は、そうでありたいと、強く、強く思わされた。
私が行った日はだいぶ雨で。
原美術館行った人はご存知だと思うのですが、そこそこアクセス悪いんですけど、なのに、人が絶え間なく訪れていて。スーベニアショップは身動きとりづらいくらい人がいて。こんな天気なのに観たいって思われるってすごいなあと、ただその事にも圧倒された。
人を惹きつける何か、ってどうやって生まれるんだろう。